CentOS 7.0.1406 リリースノート
最終更新日: 2014年7月11日 / 翻訳更新日: 2014年7月15日(JST)
Contents
1. 翻訳
リリースノートは、下記の言語に翻訳されています。
2. はじめに
CentOS-7 リリースへようこそ。CentOS は、Red Hat によって誰もが使える形で公開されているソースコードを基に作られた企業向け Linux ディストリビューションです。1
CentOS では、Red Hat 製品のチャネル管理の手法を踏襲しておりません。すべての「チャネル」をシステム管理者に対してインストール時から提供します。
今回初めて、CentOS-6 から CentOS-7 へアップグレードするサポートされた方法があります。この方法を使うことで最新バージョンの CentOS-6 (執筆時では CentOS 6.5) から 最新バージョンの CentOS-7 に対してのアップグレードがサポートされます。アップグレード手順の詳細については、このページをご覧ください。 この機能のために必要なツールは、現在テスト中であり、後日リリースする予定です。もし、このテストにご協力頂ける場合には、CentOS-Devel メーリングリストのスレッドをご覧ください。
まだ、インストールしようとせず、また、問題を報告する前に他のセクションをお読みください。
3. インストールメディア
CentOS をインストールするにあたり、さまざまな種類のインストールイメージが提供されています。 あなたがダウンロードする必要のあるイメージは、インストール先のシステム環境によって異なります。これらのイメージは、すべて DVD に焼くか、もしくは USB メモリースティックに dd コマンドで書き込むことができます。
あなたが使用しているイメージがどれかわからない場合は、DVD の ISO イメージを選択しましょう。これでインストールを行うとインストールしたいコンポーネントを選択できます。
Live イメージは GNOME デスクトップ環境および KDE デスクトップ環境の両方が提供されます。これらは DVD や USB メモリースティックから CentOS をブートして、試しに使ってみることができます。livecd イメージは GNOME を利用しており、livecd の名前の通り CD-R に収まるぐらい小さいです。このイメージには LibreOffice は含まれていません。Live メディアイメージからハードディスクに対して CentOS をインストールすることも可能です。しかし、その場合、Live メディアイメージを利用する際に使えるものと、まったく同じものがインストールされることに注意してください。より柔軟にパッケージを選択してインストールを行いたい場合、DVD イメージからインストールを行ってください。
netinstall イメージはネットワーク経由でインストールを行う場合に利用することができます。netinstall イメージでシステムをブートした後にパッケージを取得してくる場所を求められます。
Everything イメージは CentOS-7 で提供されるすべてのパッケージが収録されています。インストーラーから直接インストールできないパッケージも含まれています。もし、それらの他のパッケージをインストールしたい場合は、インストール後に CentOS-7 をインストールしたシステム上にインストールメディアをマウントする必要があります。そして、そこからパッケージをコピーしたり、インストールしてください。ほとんどのユーザーは DVD イメージからインストールしており、この方法がおそらく簡単です。「yum install <packagename>」で、パッケージをインストールすることができます。
4. インストールメディアのダウンロード後の検証作業
インストールメディアを複製する前に、ダウンロードしたインストールイメージの sha256sum ハッシュ値を検証 してください。
sha256sum x86_64: ee505335bcd4943ffc7e6e6e55e5aaa8da09710b6ceecda82a5619342f1d24d9 CentOS-7.0-1406-x86_64-DVD.iso 745a0a4a02147d8371b87dd09d402c7dc5fddc609caa7af44bc7b004de78c58a CentOS-7.0-1406-x86_64-Everything.iso df6dfdd25ebf443ca3375188d0b4b7f92f4153dc910b17bccc886bd54a7b7c86 CentOS-7.0-1406-x86_64-NetInstall.iso 89ef9fb1c5564ccbbbcc223369cea8bcebc84bb28464db812fe01b775f8cf779 CentOS-7.0-1406-x86_64-livecd.iso 2e926343f55903060bb453d0d1d21158d92a623c21ad5f820cfa8f97095888bf CentOS-7.0-1406-x86_64-GnomeLive.iso 2157f276efbfc6ae2e037c29092a065628ba8598fe4c2c9b2473b3a5cd5b9abd CentOS-7.0-1406-x86_64-KdeLive.iso
5. 主な変更点
- Kernel 3.10.0 へのアップデート
- Linux コンテナーのサポート
- Open VMware Tools と 3D グラフィックスドライバーを標準収録
- JDK のデフォルトが OpenJDK-7 へ変更
- 6.5 から 7.0 へのインプレースアップグレード
- Ext4 と XFS に対する LVM スナップショット
- systemd, firewalld, GRUB2 への移行
- デフォルトファイルシステムが XFS へ変更
- iSCSI と FCoE がカーネル実装に変更
- PTPv2 のサポート
- 40Gb イーサーネットカードのサポート
- 対応ハードウェア上で UEFI Secure Boot を使った構成のインストールをサポート
さらに詳しい情報は アップストリームのリリースノート もしくは アップストリームのデータシート をご参照ください。
6. 廃止予定の機能
- 注記: CentOS-7 の最初のリリースなので、ありません。
7. 既知の問題点
アップストリームの既知の問題点の一覧は、こちら です。
多くの人々は、イーサネットインターフェイスがデフォルトで起動されていないと不満を述べてきます。NetworkManager の設定ツールから変更するか、もしくはインストール時に明示的に有効にする必要があります。CentOS-7 FAQ#2 をご覧ください。
- インストーラーを動かすために最低でも 406 MB のメモリーを作業用に必要とします。406 MB より少ないメモリー搭載量のシステムにおいては、インストーラーが致命的なエラーで終了します。よって、CentOS-7 には最低限 512 MB のメモリーが必要です。
CentOS-7 を UEFI モードにて VirtualBox の仮想マシン上にインストールする場合、暗号化ファイルシステムが利用できないことが分かっています。カーネルオプションを変更しなければ、暗号化ボリュームのパスフレーズを確認するプロンプトが表示されません。詳しくは バグレポート をご覧ください。
- もし、お使いのシステムのモニター解像度が 800x600 もしくは、それ以下の場合、インストール時に画像の表示の一部が切り取られます。
.iso ファイルのルートディレクトリにある EULA ファイルに誤った記載があります。テストにのみ使用されるべきものが収録されています。正しく反映された EULA は、インストールされたシステムの /usr/share/centos-release/EULA から確認できます。
VMware Workstation/VMware ESXi は、BusLogic と LsiLogic の異なる2つの仮想 SCSI アダプターを持っています。CentOS Linux 用のデフォルトを使用して SCSI ディスクにインストールする場合は注意が必要です。CentOS-7 からのデフォルトのカーネルは、これらは対応するドライバーが含まれておらず、ブート不能なシステムになります。回避法として、OS のタイプとして 'Red Hat Enterprise Linux' を選ぶことで、パラバーチャルの SCSI アタプターが使用されるようになりインストールできます。
8. 修正された問題点
- ありません
9. パッケージとアプリケーション
9.1. CentOS で改変したパッケージ
- abrt
- anaconda
- apache-commons-net
- basesystem
- chrony
- compat-glibc
- dhcp
- firefox
- glusterfs
- grub2
- httpd
- ipa
- kabi-yum-plugins
- kernel
- kexec-tools
- libreport
- ntp
- openssl098e
PackageKit
- perl-Module-Load-Conditional
- plymouth
- redhat-rpm-config
- shim-signed
- sos
- subscription-manager
- system-config-date
- xulrunner
- yum
9.2. アップストリームにあるパッケージで、CentOS が削除したパッケージ
- Red_Hat_Enterprise_Linux-Release_Notes-7-*
- redhat-access-gui
- redhat-bookmarks
- redhat-indexhtml
- redhat-logos
- redhat-release-*
- subscription-manager-migration-data
9.3. アップストリームには無く、CentOS が追加したパッケージ
- centos-bookmarks
- centos-indexhtml
- centos-logos
- centos-release
10. ソースコード
CentOS-7 のすべてのソースコードは git.centos.org で管理しています。
ソース RPM は、CentOS Vault で公開しています。
OS: http://vault.centos.org/centos/7.0.1406/os/Source/SPackages/
Updates: http://vault.centos.org/centos/7.0.1406/updates/Source/SPackages/
Extras: http://vault.centos.org/centos/7.0.1406/extras/Source/SPackages/
CentOSPlus: http://vault.centos.org/centos/7.0.1406/centosplus/Source/SPackages/
11. 助けを得るには
CentOS のユーザーとして、あなたは CentOS コミュニティに助けを求める様々な方法があります。どのようにして参加するかの詳細については、私たちの貢献のページを見てみましょう。
11.1. シグ(SIG)
CentOS には、特定の興味ある事柄についてユーザーが集う シグ (SIG:Special Interest Groups)がいくつかあります。下記の SIG が、すでに存在します。
Artwork - CentOS リリースやプロモーションのためのアートワークの製作、改良
Promotion - オンラインやイベントで CentOS の宣伝、プロモーション
Virtualization - CentOS における仮想化の集い
これらの SIG への参加や、新しい SIG の設立などを、ユーザーの皆様に呼びかけています。例えば、
- ARM, PPC and i386 port - 他のアーキテクチャへの CentOS の移植
- Hardware compatibility - 特定のハードウェアに関するフィードバックの提供
- RPM Packaging - 新しい、有用なパッケージの提供
- Translation - ドキュメント、ウェブサイト、Wiki の翻訳
11.2. メーリングリストとフォーラム
あなたがこのコミュニティで他のユーザーを助けることができる別の方法は、メーリングリストかフォーラム(fora)に参加し、積極的に支援や問題解決をすることです。
11.3. Wiki とウェブサイト
未熟な CentOS ユーザーでも、あなたの助けが私たちにとって役に立ちます。なぜなら私たちはあなたがどのような問題に行き当たっていたかを知りたいからです。もし、あなたが特定の問題に対する情報を見つけ、それがよりアクセスしやすくなることによって、どれだけドキュメントが改良されるでしょう。この種のフィードバックは他のユーザーにとって、あなたにはそれがあっただろうというのと同じくらい有益であるので、あなたの関わり合いが CentOS をより良くするのに必要です。
従って、あなたが私たちのドキュメントと Wiki の作成に協力し、それらを改良したいなら、Wiki にアカウントを登録する か、または centos-docs というメーリングリストに加入してください。
12. 追加情報
以下のウェブサイトには、CentOS でシステムを動かす人々のための多くの情報が含まれています。
アップストリームのリリースノートとドキュメント : https://access.redhat.com/documentation/ja-JP/Red_Hat_Enterprise_Linux/
13. 謝辞
私たちは、この製品の生産を高めてくれたすべての関係者に感謝し、特に QA チームによって行われた入念な準備を認めたいと思います。彼らは多くの時間とたくさんの作業がなければ、我々は、このリリースをこんなに早くリリースできていませんでした。公開 QA テストや商標侵害を見つける作業を手伝ってくれた CentOS コミュニティにも特別な感謝を致します。 このリリースへの貢献者の完全なリストは CentOS-7 をインストールした後に /usr/share/doc/centos-release/Contributors で見ることができます。
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次のサイトを訪れてください。 http://www.redhat.com/rhel/ (1)