CentOS 6.6 リリースノート
最終更新日: 2014年10月28日
翻訳更新日: 2014年11月7日(JST)
Contents
1. 翻訳
リリースノートは、下記の言語に訳されています。
2. はじめに
CentOS 6.6 リリースへようこそ。CentOS は、Red Hat 1 により公開されている誰もが使えるソースコードを基に作られた Linux ディストリビューションです。
CentOS は UOP の再配布ポリシーを全面的に遵守し、RHEL との 100% のバイナリ互換性を目標としています(CentOS は主に上位ベンダーの商標とアートワークを除去するようパッケージに変更を加えています)。 また、CentOS を自由で無償で再配布することができます。
CentOS 6.6 は、CentOS 6 シリーズの 6 回目のアップデートで、多くのバグ修正や新しい機能性などが加えられています。まず、Red Hat 社のリリースノートとテクニカルノート 2 をお読みください。以下のドキュメントは補足的であり、主に CentOS に特異的な点を扱っています。
3. インストール メディアのハッシュ値 (sha256sum)
- CentOS 6.6 では、DVD が 2 枚に分割されます。1 枚目の DVD があればフルインストールすることができます。2 枚目の DVD に含まれているものはサプリメンタルな RPM パッケージのみです。インストーラーが 2 枚目の DVD を要求されることはありません。
sha256sum i386: 3d807eca07de83b0b24340b4dd41dc46cfd3802291d49608f088fd4c94c497f0 CentOS-6.6-i386-bin-DVD1.iso acb0ff01b3cfe7079877801b36d895a294443a98859d299310d12922c05b86fc CentOS-6.6-i386-bin-DVD2.iso a3e9d4e699193f61ad8703d1322676bad416f7e8b3f74cf62a1831cc45703190 CentOS-6.6-i386-minimal.iso 85a327acaa6e1ac7cbecd0b5f94f97808f3e31632e15f50c22377f6c6e9dcd46 CentOS-6.6-i386-netinstall.iso sha256sum x86_64: a63241b0f767afa1f9f7e59e6f0f00d6b8d19ed85936a7934222c03a92e61bf3 CentOS-6.6-x86_64-bin-DVD1.iso 89dac78769b26f8facf98ce85020a605b7601fec1946b0597e22ced5498b3597 CentOS-6.6-x86_64-bin-DVD2.iso 5458f357e8a55e3a866dd856896c7e0ac88e7f9220a3dd74c58a3b0acede8e4d CentOS-6.6-x86_64-minimal.iso ad8f6de098503174c7609d172679fa0dd276f4b669708933d9c4927bd3fe1017 CentOS-6.6-x86_64-netinstall.iso
ISO イメージは、ここから ダウンロードできます。
4. 主な変更点
- 拡張SCSIユニットのアノテーションがコマンドユニットに応答可能にするために取り扱います。
OpenvSwitch モジュールがカーネルモジュールとして提供されます。
- 新しい Hyper-V デーモンと追加され、Microsoft Hyper-V ホスト上の CentOS で動かすことが可能になりました。
- CentOS 6.6 は Microsoft Windows Server Hyper-V 2012 R2 の第二世代の仮想マシンで動かすことができます。これはテクノロジープレビューとして提供されます。
- テクノロジープレビューとして提供していた keepalived と haproxy がフルサポートになりました。
- Intel Wildcat プラットフォームがサポート対象に加わりました。
- OpenJDK 8 がテクノロジープレビューとして追加で提供されるようになりました。
5. 非推奨の機能
- 次のパッケージは CentOS 6.3 で非推奨となり、CentOS 6.6 で削除されました。
- mingw-gcc
- mingw-boost
- mingw32-qpid-cpp
- 次のパッケージは現在のところ非推奨であり将来のリリースで削除される予定です。今後、更新パッケージは提供されません。
- python-qmf
- python-qpid
- qpid-cpp
- qpid-qmf
- qpid-tests
- qpid-tools
- ruby-qpid
- saslwrapper
6. 既知の問題点
注記: SSL 3.0 の脆弱性「POODLE」が含まれる openssl パッケージがインストールメディアの中に収録されています。インストール後に速やかに yum update と実行して CentOS 6.6 に対するセキュリティ修正を適用してください。 |
netinstall isos は UEFI 環境へのインストールはできません。また、最小限 ISO イメージおよび DVD ISO イメージは UEFI 環境では動きません。Secure Boot が有効な状態においては CentOS 6.6 を動かすことができません。事前に Secure Boot を無効化した後に CentOS 6.6 のインストールを行ってください。(詳しくは CentOS Bug #0006321 をご覧ください)
今回のリリースで X.org ビデオドライバーの ABI に変更がありました。結果として特定環境で X セッションが失敗する場合があります。もしもサードパーティー製ドライバーを利用している場合 (たとえば、VirtualBox、nVidia、ATI、ELRepo など)、互換性がないためドライバーが読み込めなくなります。VirtualBox の場合、VirtualBox アドオンをリビルドして X セッションを再起動することで、この問題を解決することができます。この問題は CentOS の出荷時のデフォルトのドライバーを使用するほとんどのユーザーには影響はありません。
- Intel および AMD ベースのプロセッサーにおいて、CentOS 6 は x86 32bit チップでの PAE サポート要求します。これは上位のソフトウェアの制約事項です。
- インストーラーを動かすために少なくとも 406 MB のメモリーが必要です。632 MB よりもメモリー搭載量が少ない場合、テキストモードのインストーラーが自動的に起動します。
テキストモードのインストーラーには、グラフィカルモードのインストーラーと比べてインストール時に指定できる項目に制限があります。最も大きな点としては、パーティション構成やストレージの種類、インストールするパッケージの選択がサポートされていません。 詳しくは 上位の公式ドキュメント をご覧ください。また、 Kickstart を使うことによりグラフィカルモードのインストーラーを使うことなく、事前定義した Kickstart ファイルに従いインストールを行うことができます。
- インストール中に「Insufficient memory to configure kdump!」というメッセージが出てきます。これは 2 GB 以下のメモリーのシステムで発生する既知の問題です。無視することができます。
- i386 と x86_64 アーキテクチャのインストールイメージは 2 枚の DVD に分かれています。基本的なサーバー環境とデスクトップ環境のインストールは DVD 1 枚目のみで行えます。
- SELinux が有効な CentOS 6 のサーバーに公開鍵を転送する場合、公開鍵の SELinux コンテキストが正しく設定されていることを確認してください。違っていた場合、SELinux の機能で公開鍵リスト ~/.ssh/authorized_keys へのアクセスが禁止されるかもしれません。その結果、公開鍵認証が正しく行えない場合があるでしょう。公開鍵認証がうまく利用できるように正しいコンテキストにセットアップするには以下のコマンドを実行してください。
restorecon -R -v /home/$ACCOUNT/.ssh
CentOS 6 の ssh-copy-id コマンドでは selinux コンテキストを認識しており、この回避策は必要ありません。 多くの人々から報告を受けていますが、新しいデフォルトである NetworkManager ツールでは、 Ethernet インターフェースは自動的に開始しません。 詳しくは CentOS-6 FAQ#2 をご覧ください。
x86_64 および最小構成の ISO イメージでは EFI ハードウェア上では起動しないことがあります。(詳しくは CentOS Bug #0006321 をご覧ください)
いくつかのパッケージはファイル名に .centos が含まれています。パッケージを改変したのではありませんが名前が異なります。詳しくは CentOS Bug #0005281 をご覧ください。CentOS 6.6 に含まれる以下の SRPMS が該当します:
- at-spi
- gtk2-engines
- libcanberra
- libgail-gnome
インストーラーを dd コマンドで ISO イメージを USB メモリーにインストールすることができます。その際にはパーティション名(/dev/sdb1など)ではなくてデバイス名(/dev/sdbなど)を指定してください。USB メモリーは完全に上書きされます。もし /dev/sdb に認識されている USB メモリーにインストールしたい場合、次のように実行してください。:
dd if=CentOS-6.6-x86_64-bin-DVD1.iso of=/dev/sdb
7. 修正された問題点
8. パッケージとアプリケーション
8.1. 上位ベンダーにあるパッケージで、CentOS が変更したパッケージ
- abrt
- anaconda
- dhcp
- esc
- firefox
- gnome-applets
- gnome-desktop
- httpd
- initscripts
- ipa
- kabi-yum-plugins
- kde-settings
- kernel
- libee
- libreport
- librsvg2
- luci
- ntp
- openscap
- openssl-0.9.8e
- pcs
- plymouth
- redhat-bookmarks
- redhat-logos
- redhat-lsb
- redhat-rpm-config
- sos
- system-config-date
- thunderbird
- virt-p2v
- xorg-x11-server
- xulrunner
- yum
8.2. 上位ベンダーにあるパッケージで、CentOS が削除したもの
- cc-eal4-config
- libehca
- libservicelog
- lsvpd
- libvpd
- openssl-ibmca
- powerpc-utils
- ppc64-diag
- ppc64-utils
- python-rhsm
- Red_Hat_Enterprise_Linux-Release_Notes*
- redhat-indexhtml
- redhat-release-*
- redhat-release-notes*
- rhn-client-tools
- rhnlib
- rhn-setup
- rhn-setup-gnome
- rhnsdlibica
- servicelog
- s390utils
- subscription-manager
- subscription-manager-migration-data
- yaboot
- yum-rhn-plugin
8.3. 上位ベンダーにはなく、CentOS が追加したパッケージ
- centos-indexhtml
- centos-release
8.4. CentOS 6.5 アップデートとしてリリースされたパッケージで、より古いバージョンが 6.6 インストールメディアに含まれているもの
- at
- hwloc
- net-snmp
- openssl
- tzdata
- xerces-j2
- zsh
9. Sources
CentOS のすべてのソースコードは vault.centos.org で提供しています:
CentOSPlus: http://vault.centos.org/6.6/centosplus/Source/SPackages/
Extras: http://vault.centos.org/6.6/extras/Source/SPackages/
Updates: http://vault.centos.org/6.6/updates/Source/SPackages/
10. コミュニティの参加
CentOS ユーザーとして、あなたもいろいろな方法で CentOS コミュニティに貢献することができます。必要とされる手続きの詳細情報はContributeページみてください。
10.1. シグ (SIG)
CentOS には、特定の興味ある事柄についてユーザーが集う シグ (SIG:Special Interest Groups)がいくつかあります。下記の SIG はすでにできています:
Artwork - CentOS リリースや普及のためのアートワークを製作、改良
Promotion - オンラインやイベントで CentOS を宣伝、普及
Virtualization - CentOS における仮想化の集い
これらの SIG への参加や、新しい SIG の設立などを、ユーザーの皆様に呼びかけています。例えば、
- Alpha, S390, Sparc and PPC port - 他のアーキテクチャへの CentOS の移植
- Hardware compatibility - 特定のハードウェアに関するフィードバックを提供
- QA - 新しいリリースのテストやバグ除去のヘルプ
- RPM Packaging - 新しい、有用なパッケージの提供
- Translation - ドキュメント、ウェブサイト、Wiki の翻訳
10.2. メーリングリストとフォーラム
あなたがこのコミュニティで他のユーザーを助けることができる別の方法はメーリングリストかフォーラムに参加し、積極的に支援や問題解決をすることです。
10.3. Wiki とウェブサイト
未熟な CentOS ユーザーでも、あなたの助けが私たちにとって役に立ちます。なぜなら私たちはあなたがどのような問題に行き当たっていたかを知りたいからです。もし、あなたが特定の問題に対する情報を見つけ、それがよりアクセスしやすくなることによって、どれだけドキュメントが改良されるでしょう。この種のフィードバックは他のユーザーにとって、あなたにはそれがあっただろうというのと同じくらい有益であるので、あなたの関わり合いが CentOS をより良くするのに必要です。
従って、あなたが私たちのドキュメントと Wiki の作成に協力し、それらをよりよくしたいなら、Wiki にアカウントを登録するか、または centos-docs というメーリングリストに加入してください。
11. 追加情報
以下のウェブサイトには、CentOS でシステムを動かす人々のための多くの情報が含まれています。
アップストリームのリリースノートとドキュメント : https://access.redhat.com/documentation/ja-JP/Red_Hat_Enterprise_Linux/6/html/6.6_Release_Notes/index.html
http://mirrors.kernel.org/redhat/redhat/linux/enterprise/6Client/en/os/SRPMS/
http://mirrors.kernel.org/redhat/redhat/linux/enterprise/6Server/en/os/SRPMS/
12. 謝辞
- 我々はこの製品に対するたくさんの人々の協力に感謝します。QA チーム、彼らの 24 時間 365 日の努力は CentOS 6.6 の速やかなリリースには不可欠のものでした。
Copyright (C) 2014 The CentOS Project
.
次のサイトを訪れてください。 http://www.redhat.com/ (1)
UOP のリリースノートとドキュメンテーション: https://access.redhat.com/documentation/en-US/Red_Hat_Enterprise_Linux/5/ (2)